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日本のプロフェッショナル 高橋 寿克

起業家をトータルに支援

では、高橋氏は現在、どんな事務所を作っていこうとしているのだろうか。


「業務としては税務・会計をベースに、起業家、経営者をトータルにサポートしていきたいと考えています。よく、開業したての税理士の方が起業家支援を旗印に展開することがありますが、実際にはスタッフが10名程度に成長すると方向転換してしまうケースがほとんどです。なぜ、方向転換してしまうのか。それは一言で言って儲からないから、効率が悪いからなんです。起業家支援、というとカッコよく聞えますよね。でも、起業したばかりの会社はどんな会社でも中小・零細企業で、もちろんお金はありません。その一方で、会社は出来たてですから、いろいろなことをサポートしないと歩き出せない。すでに長く営業している会社なら当り前に普通にできていることもまだできていなかったり、決っていなかったり、仕組みすらない…。だから、非常に手間がかかり、効率は良くないのが現実です」

 

冷静に考えれば、高橋氏が言うようにほとんどの起業したばかりの会社は確かに未成熟であり、

売上もこれからであろうからお金が無いことも理解できる。なぜ、高橋氏は起業家支援に取り組むのだろうか。

 

「私たちのコンセプトでもある『あなたと共に成長したい』という思いの通りなんです。私たちは、お客様と一緒に成長したいと考えています。起業した会社が中小企業から、中堅企業へ、そしてできるなら大企業へと成長する過程を、ともに歩んでいきたい。その過程を通じて、お客様も成長するでしょうけれど、事務所のスタッフや私、そして事務所自体としても一緒に成長したい。そう思っています」

 

実際、300件近い関与先のうち、7割以上が設立5年以内の会社だという事実は、

それだけ起業家支援に対して真剣に取り組んでいる、一つの表れだろう。

 

「税理士法人化する際に、事務所名をTOTALとしたのも、起業家、経営者をトータルに支援したいからです。言い古された感もありますが、ワンストップサービスでなければ、起業家の支援はできません。新たに事業を始められたばかりの方が、税金は税理士、登記は司法書士、社会保険は社会保険労務士、許認可は行政書士、といったようにそれぞれの専門家にお願いするなんて現実的じゃないんです。よくネットワークで対応するというやり方をお聞きすることもありますが、私たちは自分たちのグループ内ですべて対応できた方が、より良い起業家支援ができるのではないかと考えています。幸いなことに私の家内が司法書士です。TOTALグループとしては税理士5名、司法書士2名、社会保険労務士3名、行政書士4名、CFP1名、さらにIT系のスペシャリストもいますから、起業家の方が必要とする専門サービスにはほとんど対応できると思います」

 

社内では専門スタッフの養成を進めている高橋氏。氏は決してネットワークが必要ないといっているわけではない。

トータルにサポートするからにはできるだけグループ内に専門家を取り込んでいきたいと考えているのである。

だから同時に弁護士や不動産鑑定士等の士業とのネットワークもきちんと構築を進め、

実際に活用しながら起業家支援を進めているのである。
このように業務は起業家支援と言い切る高橋氏だが、それ以外の業務についてはどう考えているのだろうか。


「事務所が一定規模以上になると、例えば業種特化で医療経営に取り組む、また資産税などの業務に特化する、さらにM&Aや組織再編など新たな分野の業務を行う事務所が多いと思います。私たちはそういった業務をやらないといっているのではありません。事務所が目指す方向と、軸足が起業家支援にあり、そのオールマイティーを目指しているのです。実際に300件近いお客様がありますから、お客様の中には医療機関もあって増えていますし、資産税のご依頼もだいぶ多くなりました。事業承継やM&Aといった話しも舞い込んできています。それらの業務にはきちんと対応していますし、対応できるよう私もスタッフも勉強を続けています」



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